＜ロケーション＞
四国第二の標高（1955m）を誇る剣山は、四国東部の徳島県に位置する。第二と言っても四国最高峰の石鎚山（1982m）とは30m足らずの差で、尖った岩が突き出したような石鎚山に比べ、なだらかな山容の剣山の方が、山の規模としては大きいのではないかと思う。
山頂付近は、いつも強風が吹くためか、一面の笹原となっている。写真は５月に撮影したもの。剣山のすぐ南に位置する次郎笈（じろうぎゅう）というピークから撮影した。右奥の剣山から、笹に覆われた、比較的なだらかな、気持ちのいい稜線が続いている。
剣山に咲く花で有名なのは、何と言ってもキレンゲショウマであろう。九州、四国、紀伊半島の山中に分布するが、めったにお目にかかれない。今回は、このキレンゲショウマに合うために剣山に登った。
もちろん、他にも、春から秋にかけて、さまざまな花が見られるのは言うまでもない。
＜アプローチ＞
剣山に登るのはやさしい。見の越登山口から山頂までは、歩いても１時間30分ほどだ。日本一長いと言われるリフトを使えば、45分ほどの歩きで山頂着ける。しかし、登山口の見の越までは、バスもあるが不便で、マイカーかタクシーを使うしかない。
それでも、見の越には駐車場（無料）もあり、私が登った昨年の夏は、お気軽に登れる山としてけっこうにぎわっていた。
＜アドバイスなど＞
見の越へ入るルートは３つあるが、アプローチはけっこう長い。道も狭く、曲がりくねっている。今回、私は国道438号を東側から入るルートをとったが、なかなか大変であった。狭い道が延々と続き、車のすれ違いにも気を遣う。しかし、地元の人は心得たもので、たいていすれ違える所で待っていてくれる。すばらしいマナーに感心した。
剣山に登ったら、時間的に余裕のある方は、次郎笈までの稜線歩き楽しまれるのがいいと思う。
また、登りか下りの片道はリフトを使うことをお勧めする。日本一と言うだけあって、リフトからの眺めもすばらしいからだ。下を歩いていたのでは絶対見られない景色が見られる。秋の紅葉シーズンなど、さぞかし美しいことだろう。
剣山は気軽に登れる山であるが、雨に降られることも多いようで、雨具だけはきちんとしていった方がいい。私も、思いきり雨に降られた。