| 関西の名花 Impressive Flowers in Kansai | 秋１ | ガガブタ |
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兵庫県の西部には、灌漑かんがい 用の溜池が発達している。 ２万５千分の１の地図を見ると、点々と池が描かれていて、その数の多さに驚く。これらの 溜池は、かつては、多くの水辺の生き物たちをはぐぐんできが、今や、その大部分は コンクリートの護岸で覆われ、殺風景な「人造池」と化している。 それでも、探せば、あまり人の手がつけられておらず、豊かな自然が保たれている池もある。 そんな溜池を１つ１つ訪ね歩くのは楽しい。 ガガブタが浮いている池にも、幾つかめぐり合えた。中でもここの池は、ガガブタが一面に 広がっていて、見事だった。幸い浅瀬があったので、花の近くまで寄ることができ、その繊細な 姿を写真に収めることができた。 ガガブタの咲いているような池には、他にも多くの種類の植物が見られ、見ていて飽きない。 こんな池がたくさんあればいいなと思うのだが、植物がはびこったり、池に泥がたまったり するのは、溜池本来の目的である貯水に影響が出てくる。だからといって、安易に コンクリート張りにするのはどうかと思う。水質も悪化するだろうし、足をすべらせたりしたら 危険だ。 生き物がたくさん住む池があれば、人々の憩いの場にもなる。多少、手間隙はかかるかもしれないが、 自然とのバランスの取れた溜池も、残して欲しいものだ。 ［分布］本州−九州 ［花期］7−9月 |
