七いろ音いろ

芦屋写真展2024（2024年6月）

冬の朝、草木に降りた霜が朝日に融け出すと、水滴がキラキラと七色に輝きます。 ファインダー越しに見る七色に光る水滴は、この上もなく美しい。 なかなか、その姿を写真に収められずにいましたが、この日、ようやく、それが叶いました。 手前の草にピントを合わせると、後ろの草の水滴がきれいな七色のボケになり、まるで、リズムを 奏でるようでした。

（兵庫県宝塚市 2022年01月25日 KP z260m f8 AWB）

この作品に、審査委員賞（ミゾタユキ賞）を頂きました。 （→ 芦屋写真展2024 入賞作品）

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<= (2023年6月)

目 次

撮影雑感： 昨年に続き、芦屋写真展に出展しました。 前回、2作品応募して、2作品とも審査に通ったのに気をよくして、今回は、4作品を応募しました。 結果は、3作品が審査を通過しました（ひとり当たり3作品までのようです）。 今回の3作品は、どれも、秋から冬にかけての、朝露や霜をまとった草花の写真です。 1作品目は、朝日に融け出した霜が、七色に輝く瞬間を切り取った作品「七いろ音いろ」。 上にも書きましたが、霜が朝日に融け出すと、その水滴が光の屈折によって七色に輝きます。 ファインダーで覗いた七色の水滴は、本当にきれいなのですが、写真に撮ると、全然、冴えないのです。 ピントを合わせると、水滴が点になって、色を失ってしまうんですね。 何度か失敗を重ね、ようやく、気がつきました。ピントをずらして、水滴をボケにすればいいことに。 この日も、休耕田の草に降りた霜が徐々に融け出し、虹色の輝きを放っていました。 レンズを望遠に換え、多くの水滴がキラキラと輝いている場所を探ります。 そして、手前のイネ科の草にピントを合わせシャッターを切ると、幾つもの七色のボケを写し取ることができました。 タイトルを考えながら写真を見ていると、七色の水滴のボケが音符のようにも見えました。 そして、ふと浮かんだのが「七いろ音いろ」（なないろねいろ）でした。 写真展の会場で、この写真はどうやって撮ったのかと、何人かから聞かれました。 画像ソフトで加工して、色を付けたように思われたみたいです。 「いえいえ、霜が融けた水滴の色で、自然のままの姿です。少し色合いは強調していますが。」と答えると、皆さん、 驚かれた様子でした。