畑の中の宝石箱

ギャラリーMAG 公募展：春の公募写真展（2024年4月）

早春の畑には、小さな花が競うように咲いています。 ホトケノザ、ヒメオドリコソウ、オオイヌノフグリ、コハコベ。花たちの競演は、とても美しい。 まるで、宝石箱を覗いたようです。 暖かくなれば、畑は耕され、花たちは鋤きこまれてしまう。でも、その前に種を実らせ、また来年、 かわいい花を咲かせます。

（兵庫県宝塚市 2023年03月25日 KP z150mm f8 AWB）

<= うでだめし展 (2024年03月)

目 次

撮影雑感： この日は、タムシバの花を撮ろうと、タムシバが林立する林に立ち寄りました。 タムシバの花はたくさん咲いたのですが、空が曇っていて、白い花が曇り空と同化してしまい、 うまく写真が撮れませんでした。 タムシバはあきらめて、ふと足もとを見ると、おやまあ、かわいい。 ホトケノザ、ヒメオドリコソウ、オオイヌノフグリ、コハコベ。早春の畑の花の、そろい踏みです。 中望遠で切り取ると、さながら、宝石箱のよう。 2024年は、「春の公募写真展」はやらないのかと思っていたら、急に、募集がかかりました。 どうしようかと思って、春に撮った花の写真を見返していたら、この、宝石箱のような、畑の花の 写真に目が止まりました。 これがいい、これを出そう。 タイトルは、「畑の中の宝石箱」で決まり！ というわけで、この1作品を「春の公募写真展」に出展しました。 この4種の花のうち、ヒメオドリコソウ、オオイヌノフグリ、コハコベは、明治以降に日本にやってきた 帰化植物です。 ホトケノザは、在来種とされていますが、おそらくは、稲作と共に大陸からやってきた植物です。 これはほんの一例にすぎず、海外から日本にやってきて帰化した外来植物、動物はあまたあります。 日本に限らず、世界中、他の国、他の地域からやってきて帰化した外来生物は数限りなく、外来種の 方が多い地域もあるそうです。 そのため、世界的に、外来種を排除する動きになっています。 日本でも、今年の初夏の頃、特定外来生物のオオキンケイギクを、地域の人や子供たち総出で駆除するニュースを たくさん見ました。 でも、これって、本当に正しいことなのか？ 外来種は悪者で、駆除すべき存在なのか？ ずっと、そんな、もやもやした疑問を抱えていました。 そして、この夏、そんな疑問を解消すべく、外来生物に関する本を3冊読みました。 そこには、外来生物は何も悪くないし、排除すべきものではない。在来種を絶滅に追いやる場合もあるが、多くの場合は 共存している。むしろ、多様性を増すものであり、新たな進化を促すものである。 というようなことが書かれていました。 読み進みながら、膝を打つ思いでした。 外来生物については、改めて、ブログで詳しく記事にまとめようと思っています。