ヤマイワカガミ
<2013年4月>（清明） ヤマイワカガミ

ヤマイワカガミ
雨上がりの朝早く、山はしっとりと朝霧に濡れている。
あった。成長した杉林の中、山道のすぐ脇の斜面に、場違いに思えるような、可憐な 白いヤマイワカガミが咲いていた。
（愛知県　2012年04月15日 K-5 35mm F8 sRGB WB=オート）
清明 写真 b =>
<= 2013年春分 目 次 2013年穀雨 =>

撮影雑記：
ヤマイワカガミは、4月の半ばから終わりにかけて花を咲かせるので、いつも帰省する ＧＷの頃は、花が見られません。
久しぶりに、4月の半ばに帰省する機会を得たので、ヤマイワカガミの花が見られる！

まだ、朝早いうちに、自生している山に行ってみました。思っていた場所よりも手前の山道で、 この、花に出会いました。
よく成長して、まばらになった杉林の下、少し、岩が露出しているような場所です。

昨日降った雨も上がって、杉林全体が霧に覆われていました。
幻想的な雰囲気の中、ヤマイワカガミの透き通るような白い花が、神々しくさえ見えました。



この、ヤマイワカガミの花は、植物に興味を持ち始めた高校の頃から、存在は知っていた のですが、その名前が分からずにいました。
当時購入した、ハンディ写真図鑑には、ヤマイワカガミは載っていなかったんです。
イワカガミは載っていましたが、花の色がちがうし、もっと高い山に咲くみたいだし、 これとはちがう。そこまでは分かりますが、じゃあ、何なんだろう？

大学に入って、生物系サークルに入り、詳しい図鑑をしらべて、やっと、ヤマイワカガミ だと知りました。

わりと普通の場所で咲いているのに、ある地域限定の植物って、たまにありますね。
当然、小型の写真図鑑などには載っていないので、名前が分かるまで苦労します。

こちらの、スルガテンナンショウなんかも、その、最たる例です。
愛知県東部の山間部には、最も普通に咲くテンナンショウなのに、分布が愛知と静岡あたりに 限られているので、大きな図鑑でも、名前と特徴の記載があるだけで、図も写真も載っていません。
スルガテンナンショウだと分かるまで、かなり時間がかかりました。

今は、ヤマイワカガミ、スルガテンナンショウでネット検索すると、山ほど写真が出てくるので、 すぐそれと分かります。
これって、やっぱり、いい時代になったんでしょうね。