<2022年1月>（小寒）

霜柱（アキチョウジ）

霜柱（アキチョウジ）

ぐんと冷え込んだ、1月の朝。アキチョウジの花が群生していた場所に向かう。 果たして、霜柱はできているのか？寒すぎで何もないのでは？ あった！小さな、小さな、氷の芸術が、射し始めた朝日に輝いていた。

（兵庫県宝塚市 2021年01月09日 KP 50mm F8 sRGB WB=オート）

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撮影雑記： 冬枯れした草の茎の根元に、毛細管現象で吸い上げられた水が凍って、薄氷が張る ことがあります。これを霜柱と呼びます（地面にできる霜柱と同じ言葉ですが、別物です）。 植物の種類によって、霜柱ができやすい種類とそうでない種類がありますが、できやすい 種類で一番有名なのは、その名もシモバシラという植物です。 ちなみに、シモバシラの名の由来は、文字通り霜柱ができやすいからという説と、 細かい白い花が立ちあがって咲く様子が霜柱を連想させるからと言う説とあります。 さて、残念ながら、シモバシラは関西には分布が少ないのでしょうか、関西では 自生を見たことがありません。なので、シモバシラの霜柱は見たことがありません。 でも、霜柱ができやすい植物にアキチョウジがあります。アキチョウジは、関西の あちこちで自生しており、アキチョウジにできた霜柱は、3回ほど見たことがあります。 でも、霜柱は、冬の寒い朝を狙って、見に行こうと思わないと見られませんので、 ここ何年かは、見ていませんでした。 近所の里山公園の谷筋の一角に、アキチョウジが群生しているのには数年前から 気づいていたので、とびきり冷えた冬の朝、がんばって行ってみました。 気温は−5℃ほどに冷えています。 こんなに冷えてしまうと、茎に水が上がって来ず、何にもないのではないか？ そんな気持ちになりながら、群生していた場所に着いてみると…。 おお！ ありました、できていました、たくさんの霜柱が！ ひとつひとつ、形がちがいます。 こちらは、リボンをひねったような形。 林の隙間から、遅い朝日が射し始めましたが、あまりに気温が低いので、なかなか 融けません！おかげで、霜柱がキラキラ輝いた写真が撮れました。 こちらは、扇形に広がった形。 トップの写真と同じ霜柱を縦構図で撮ったものです。バックに、ちょうちょの ように広がった霜柱も写っています。 写真だけ見ると、硬そうな氷に見えますが、ちょんとつつくだけで壊れてしまうほど、 薄くて繊細な氷です。 少し退いて撮った写真。 落ち葉の間に、埋もれるように霜柱ができているのがわかります。 わずか2cmにも満たないような、小さな氷の芸術。 寒さも忘れて、久しぶりに、美しい霜柱を堪能した朝でした。